最小の結婚 結婚をめぐる方と道徳-エリザベス・ブレイク を基にした論考。
植村恒一郎、横田祐美子、深海菊絵、岡野八代、志田哲之、阪井裕一郎、久保田裕之
https://hakutakusha.co.jp/book/9784768479919/
2022年11月 白澤社
978-4-7684-7991-9
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読書メモ
この論集、前書きも後書きもないのでどう言う経緯で作られたのかが全然わからない、、、
5章の志田論文の延長した論考 みんな結婚する時代は終わった…「結婚の特権」を再分配する制度の必要性- 志田哲之 https://www.gentosha.jp/article/23741/
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第7章、最後の久保田論稿が訳者でもあるだけに非常に解説としてわかりやすかった。
ブレイクの性愛規範 amato-normativity を5つの似たような概念としてグラデーションを作り比較することで理解しやすくする
- 純愛規範(plato-normative) romantic && ! sexual
- 恋愛規範(romantic-normative)
- 性愛規範(amato-normative) romantic && sexual
- 性規範(sex-normative)
- 官能規範(eroto-normative) !romantic && sexual
また規範のもたらす特徴
- (規模) 対性 二人であること
- (数) 排他性 排他的関係であること
- (順位)中心性 他の関係よりも優先
- (期間) 継続性 生涯にわたる継続的な関係
またこれら4つが全てまとまっていることに価値があるという
- (範囲)完全性 あらゆる側面を包括する
| |補助的な訳語|定義の軸|相互関係|規範的含意の根拠| |--- |----------|--- |--- |--- | |最狭義|世話 |依存 |片務的 |依存の基底性 | |狭義|親密性|歴史・情報の共有|互酬的|万能財としてのケア |広義|関係的相互行為|-|-|ケアの基底性|
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第5章 志田論文
[PACS]とアンソニー・ギデンズの「純粋な関係性」の近しさ