初めはACEを取り扱った本、としようと思ったが、直接的に取り扱ってなくてもクィア・リーディングができるものも含めたいのでこういうタイトルにした
似たようなリスト
アセクシュアル・アロマンティックを描く作品のリスト【映画・ドラマ・アニメ・小説・漫画など】-アセクアロマ部
洋物、かつ映画が中心で漫画はちょっと少ないかな?
漫画
きみの世界に恋はない - 伊咲ウタ
監修も入ってて1巻完結。ACEについて知りたい人の漫画版入門書だと思う。ACEにありがちなステレオタイプやスティグマも描いた上で、マイクロラベル、他のセクシュアリティとの交差や、自分のアイデンティティを自分で表明する意味などにも踏み込んでいる。
裸足のせいめい - 栄太
恋愛感情を持たない主人公を含む4人の高校生活。こちらも上巻下巻でコンパクトで、直接的にアロマンティックという言葉を使うことはないけど、当事者の経験する戸惑いや共存を端的に描いている。
違国日記 - ヤマシタトモコ
「関係性に名前なんかなくていいんだよ」とサラッと言い切る槙生に救われた人間は私だけではないはず。これも直接的にアセクシュアルのようなワードが出てくるわけではないけど、クワロマンティックやリレーションシップ・アナーキーのようなものの入り口として見るのがいいかも。
作りたい女と食べたい女 - ゆざきさかおみ
矢子さんのキャラがすっごくいいなー、と思う。Aceにありがちな「broken(壊れた、ロボットみたいな、冷たい)」表象からの距離の置き方も相当意図的にやっているんではないか。5巻までの時点で矢子さんはすでに迷いを振り切った人として出てきているけれども、今後過去の葛藤とかも描かれるんだろうか。いや、過去の自認するまでの苦悩は出てきているものの、そこから今の矢子さんになるまでの道筋をもっと観てみたい。
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~
一昔前のラブコメあるあるをスタートにしてる作品なので恋愛嫌いな人からするとウッとなるかもしれないが、後半になるにつれて恋愛とは何かの解像度が高まっていくので、人によっては面白く読めると思う。特に子安つばめの抱く悩みはアロマンティックに通ずるものがあるはず(その行先は結局物語中で描かれることはなかったが・・・)。あるいは藤原千花もそういう読み方ができると思うけども。
2.5次元の誘惑(リリサ)- 橋本悠
こちらも苦手な人は特に序盤苦手だと思う。が、みんな言ってるように取り敢えず3巻までは読んでほしい。これも2000~2010年台の少年漫画ハーレムラブコメを下敷きにしつつ、そこで散見される都合の良さを全て都合よく終わらせないのがすごい。その上で扱うテーマがコスプレ=2.5次元であることで、フィクションの中の恋愛と現実の恋愛の交錯をメタに描くことにもなっている。ACEに関心がある人は頑張って140話(18巻)まで読んでほしい。フィクトロマンティックやポリアモリーの視点からも色々な語り方ができるはず。まだ未完なのでどう物語に決着つけるかも含めて楽しみ。
映画
そばかす
映画『そばかす』|「(not) HEROINE movies」オフィシャルサイト